茶々っとブログ!

2014年11月06日

父のこと

11月1日午後8時57分。
父が亡くなりました。91歳
肺炎が原因で2年10ヶ月の長きにわたる病院での入院生活でした。
最後はやはり高齢のため力が尽きてしまいました。

偉大な父でした。
堀山城釜師の家系に育ち、後に第12代を継ぎ御釜師でありそして伝統工芸の鋳金作家
茶道石州流野村派、花道遠州古流家元という多彩な顔を思っておりました。


工房は自宅にあり、私が学生の頃はいつもそこから父がリズミカルに鏨を叩く音が聞こえていました。
そして、鋳物という厳しい仕事の環境の中で、自分を表現する作品を生み続けました。
父の手は、ごつごつとした仕事の手です。
しかし、そこから、あの繊細な流線型の、銅製花入や水指が生み出されていきました。

硬い金属に丸みを持たせ、柔らかい肌に見せていく。
鏨と鑢技術の組み合わてによって、表現された絶妙な質感と
そして、金属が持つ冷たさを柔らかなぬくもりに変えていく。
まさに父の世界が表現されています。

鋳物の世界は、型をデザインし起こす技術、金属を高温で溶かす技術、鑢で金属を磨き上げる技術、鏨で文様を浮き出す技術そして、色上げ(色付け)と多くの作業工程を経て、作品が完成しますので、とてつもなく手間と時間がかかる仕事です。
いつも真摯に仕事に向き合ってました。

多彩な顔を持っていた父でしたが、
本人の中では、それぞれの仕事が同一線上にあり繋がっていたのだと思います。
性格は朴訥として飾り気がなく、肩書きなどに興味なく、上下関係なく付き合い、気さくで、少し短気な父でありました。
多くの方に慕われておりました・・・。

大きな功績を残した父でしたが、私は、茶の道で父の後を追いながら・・道遥かではありますが、
研鑽し精進していかなければなりません。

昨日の通夜そして、本日の告別式に参列して父を見送っていただいた方々、式に花を添えて頂いた皆さん、そして弔電を頂いた皆様等々・・・。多くの皆様に支えられながら思い切り仕事をすることができた父は本当に幸せだったと思います。
ありがとうございました。

そして、安らかにお眠りください・・・。

P1080316.JPG
朧銀禽鳥組水指

P1080321.JPG
唐銅瑞鳥花入
posted by 堀 一孝 at 22:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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